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会 長 日 比 英 晴

 本学会の前身は歯科医学懇話会であり、大正2年(1913年)に東京大学医学部歯科学教室が始めたものでした。同教室から北村一郎先生が名古屋大学に赴任し歯科学教室を開いた経緯から、本学は本学会設立当初から参画してきました。その北村先生が第10回総会を昭和31年に主催してから、4回の総会、4回の東海地方部会、2回の中部地方部会を経て、このたびはその3回目、計11回目となる本会を本学が担当します。個人的には名古屋大学に参るちょうど狭間に平成4年の第46回総会がありました。着任前でしたが、受付を担当しましたので、東京で前職を辞めるあいさつをした直後に名古屋でまたあらためてごあいさつをする機会が多数あったことを思い出します。

 さて今回の特別講演は本学分子細胞免疫学教授の西川博嘉先生にお願いいたしました。先生はがんに対する免疫応答の分野で日本を代表する科学者であり、がん免疫はいま世界でもっとも熱い分野です。がんは永らく不治に近い病だったものが、内科的に制御できる時代になりつつあり、最近では完治までなくても共存して仕事も辞めず働けるようになってきました。そのような時代には口腔は免疫や感染の観点からさらに重要になると思われ、本学会員の学術研修としてもふさわしいと確信しています。

 理事長の丹沢先生がよくおっしゃるように、われわれ口腔を科学する専門家への社会からの期待はいっそう高まってきています。本会がその期待に応える機会にすこしでもなれば幸いです。

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